【炎上の末販売中止】スノーピーク「フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット」

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2026年1月1日に発売が予定されていたsnow peak(スノーピーク)の「フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット」が、突如販売中止されることが直前の2025年12月29日に発表されました。本製品はリコール製品のお詫びの品として提供されていたことが背景にあるようです。詳細をレビューします。

アイキャッチ画像出典: snow peak

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フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキットとは?

今回販売中止となった「フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット」の製品詳細を見ていきます。

フラットバーナーをブラック仕様に着せ替えできるキット

「フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット」は、製品名の通りスノーピークの人気商品「フラットバーナー」をブラック仕様に着せ替えできるキットです。フラットバーナー本体は付属せず、トッププレートとリッドのセット商品です。

出典: snow peak

あくまで既にフラットバーナーを持っている方が購入し、ブラック仕様に着せ替えられるというオプション製品という位置づけです。

出典: snow peak

わずか3日で販売中止アナウンス

販売開始予定のアナウンスからわずか3日後に、一転して販売を中止するアナウンスが行われました。

2025年12月26日: 販売予定のアナウンス

既に告知ページ等も削除・修正されてしまいましたが、「野宴鍋30 ブラック」と共に2026年1月1日から「フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット」が販売されることがアナウンスされていました。

2025年12月29日: 販売中止アナウンス

土日を挟んで週が開けた12月29日、一転して販売を中止するアナウンスがスノーピーク社から行われました。

出典: snow peak

発表ページに記載されている通り、販売中止の理由は、「お客様からのご意見を受け、当社の基本理念に基づき再検討した結果」と非常に抽象的な内容が説明されています。この表現では具体的なことは何も読み取れませんが、ユーザーから何かしらの意見があったことがトリガーになっていることは間違いないでしょう。

リコール対象顧客からのクレーム

わずか3日で販売を中止せざるを得ないほどのユーザーからの意見は何なのか?という視点で、これまでのスノーピーク社の対応を遡ると、1つの事案が仮説として浮かび上がってきます。

2024年に発表されたスノーピーク史上最悪のリコール事案

遡ること2024年の11月、スノーピークの45製品において、耐水圧のスペックを満たしていない、仕様に記載されている生地と異なる生地を採用していたというリコール事案が発生しました。

対象顧客に提供されていたお詫びの品

スノーピーク社は対象商品ユーザーに対し、補修対応だけでなく、お詫びの品の提供も合わせて行っていました。お詫びの品は「定番品」と「限定品」という2つのカテゴリに分かれており、「限定品」の中に今回販売中止が発表された「フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット」と同等の「リッドトレーブラック2枚セット」と「フラットバーナー ブラック」が提供されていました

出典: snow peak
出典: snow peak

限定のお詫びの品が到着した直後に一般販売

フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット同等製品を含むお詫びの品限定品の配送スケジュールについては以下のような記載があります。

  • 2025年9月末: お詫びの品限定品の受付終了
  • 2025年末〜2026年始: お詫びの品限定品の着荷
出典: snow peak

上記のような状況から、リコール対象製品保有ユーザーの中には、お詫びの品として限定品の「リッドトレーブラック2枚セット」もしくは「フラットバーナー ブラック」を選択し、それらが届いた直後に「フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット」が一般販売されることを知って落胆した というユーザーがいてもおかしくありません。

あくまで推察の域を出ませんが、販売中止の理由は「リコール対象製品保有ユーザーからのクレーム」である可能性が高いと言えるでしょう。

不明瞭な説明と今後の販売方針

今回の一連の騒動ですが、以下の3点において昨今のスノーピークブランド失墜を象徴するような事案となっています。

1. 販売中止理由が当事者以外わからない書き方になっている

今回の販売中止のアナウンス文面ですが、中止理由が抽象的で、リコール対象製品保有ユーザー以外にはまったくなぜなのか読み取れない内容になっています。まるで当事者以外には騒動の真相を知られたくないようにも見え、「フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット」の販売を楽しみにしていた一般ユーザーに対する説明責任を果たしていないと言えるでしょう。

2. お詫びの品にまで射幸心を煽る限定商法

今回リコール対象製品保有ユーザーを憤慨させてしまった要因として、「限定品」と銘打っていたものを(売り方を変えたとはいえ)「一般販売」してしまったことが大きかったと言えるでしょう。

そもそも欠陥のある製品を販売してしまったユーザーに対し、射幸心を煽るような限定品という名目でお詫びの品を提供する必要はあったのでしょうか。今回、「お詫びの品限定品は一般販売しない」という前例を作ってしまったことで、他の限定品も一般販売できなくなってしまいますし、ほとぼりが冷めた頃に一般販売しようとしても、一貫性や説得力のある説明が必要になります。

3. お客様との信頼関係を中心に考えた信頼回復の詳細

販売中止アナウンスの文面の末尾には、「大切なお客様との信頼関係を常に中心に考え信頼回復に努めてまいります」という記載があります。

しかしながら、この発表自体が、

  • フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキットの販売を待ち望んでいた新規ユーザーよりも、リコール対象製品保有の一部ユーザーを優先する
  • そしてこの事実を広く一般に公表せず、販売中止理由は抽象的な内容に留める

とも捉えられる内容になってしまっています。

営利企業がユーザーを平等に扱う義務はなく、古くからスノーピーク製品を使っている古参ユーザーを優先するという経営判断について一般ユーザーが口を挟む余地はありませんが、「大切なお客様との信頼関係を常に中心に考える」ということが具体的にどういうことなのか、多くのスノーピークファンは今後も注視していく必要があるでしょう。

まとめ

年の瀬に慌ただしく急遽新商品の販売中止が発表されました。一部サードパーティー製でブラック仕様のフラットバーナーが販売されていますが、スノーピーク純正品ということで、フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキットの販売を楽しみにしていた方にとっては今回のニュースは非常に残念なものとなりました。

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