キャンプを楽しむうえで、テントの設営に必要になるのがペグハンマーです。アイテム選びを間違えると、テントをうまく設営ができないこともあります。
そこで今回は、ペグハンマーの選び方や、初心者でも扱いやすいおすすめのペグハンマーをご紹介します。
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ペグハンマーとは?
そもそもペグというのは、テントやタープを固定するための杭のことです。テントの裾の部分をペグで地面に打ち付け、テントが風で飛ばされないようにします。
そして、ペグを地面に打つ際に、必要となるのがペグハンマーです。
テントの設営用に特化していて、通常のハンマーを使うよりもペグの抜き差しが楽におこなえるのが特徴です。
ペグを打つだけであれば、たとえば一般的なカナヅチなどでも不可能ではありません。
しかしテント設営には、ペグを打つだけでなく抜く作業も必ず発生します。
さらに、ペグはテントが飛ばされないようにするための専用器具なので、打ち方に少しコツを要します。そのため通常のハンマーを使って作業すると、必要以上の労力がかかってしまうのです。
一方で、ペグハンマーはペグを打つ作業に特化したハンマーです。ペグハンマーを使えば、通常のハンマーに比べてテント設営にかかる労力が軽減できるのみならず、設営の所用時間が短縮されます。これらのことから、ペグハンマーはキャンプをスムーズに進めるには必需品といえます。
ペグハンマーの選び方
ペグハンマーを選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。
選び方を押さえたうえで、使用者の手に馴染む物を選ぶようにしましょう。
重さで選ぶ
ペグハンマーの重さは、アイテムによって幅があります。軽い物では300gほど、重い物なら700g以上の物も存在します。
軽いハンマーは、扱いやすい・持ち運びやすいといったメリットがある反面、ペグを打ち込むには力が必要というデメリットもあります。
対して重いハンマーは、固い地面にもペグを刺しやすいものの、重量があるぶん持ち運びに不便なほか、重すぎて手に負担がかかるというデメリットも。
おすすめの重さは、500〜700gほどです。重すぎず軽すぎずの重量かつ、固い地面にもペグがしっかり刺さりやすいのが500〜700gの幅といわれています。
ただし、使用者にとって重すぎても軽すぎても使いにくくなってしまうため、自身が持ちやすいと感じる重さのアイテムを選ぶのが一番です。
初心者や女性はなるべく軽いものを選ぶ
おすすめの重さは500〜700gほどとお伝えしましたが、ペグ打ち初心者の方や力のない女性・子どもは、なるべく軽い物を選ぶことをおすすめします。
重いハンマーのほうが早くペグが打てるのは確かですが、テント設営に必要なペグは1本、2本ではありません。テントの形状によっては10か所以上ものペグを打つ必要があるため、ペグ打ちになれていない初心者や筋力の少ない女性が重いハンマーを連続して扱うと、手首や腕を痛めてしまうおそれがあります。
そのため、まずは軽めのペグハンマーから使い始めて、コツをつかんで余裕が出てきたら、もう少し重い物に買い換えるなどするのがいいでしょう。
素材で選ぶ
ペグハンマーのヘッド(ペグを打つ部分)は、製品によって素材が異なります。
代表的な素材が、「真鍮・銅・鉄・ステンレスなどの金属製」「ゴム製」「プラスチック製」です。
ざっくり分けると、金属製は「耐久性が高く、価格はそれなりにする」、ゴム・プラスチック製品は「耐久性が低く、価格は安い」です。
耐久性と価格を照らし合わせ、コスパと目的に鑑みて選びましょう。
金属製
金属製のヘッドは硬く丈夫なため耐久性が高く、変形しにくいのが特徴です。
特に鉄・ステンレス素材は長く使えるので、買い換えが少なくて済みます。
真鍮・銅も耐久性が高いものの鉄・ステンレスほどではないので、強く叩きすぎると変形することがあります。
ゴム製
非常に軽いのに加え、比較的安価で購入できるのが特徴です。
ただし耐久性は低く基本的には消耗品となり、長く愛用するには不向きです。また、硬い金属製のペグを打つ場合は金属の硬さにゴムが負けるため、より壊れやすくなります。
プラスチック製
ゴム製と同じく、軽量で安価です。ただし、耐久性についてはゴム製よりもさらに低いため、こちらも頻繁に買い換えることを前提で使う必要があります。
大人が本格的にペグ打ちするには不向きですが、軽くて怪我をしにくいという利点を活かし、お子さま用として使うには適しています。
形で選ぶ
持ち手となる柄の形状によって、ハンマーの握りやすさが変わります。
ストレート形状の物や、グリップに握りやすいカーブが付けられている物などさまざまな形があるため、ご自身の手に合った形を選びましょう。
また、製品によってペグ抜きのあり・なしや、ペグ抜きの形状なども異なります。
ペグ抜きの形状やサイズが、お手持ちのペグに使えるかを必ず確認してください。
ペグ抜きの形には、主に「ホール型」と「フック型」があります。
ホール型はその名のとおり、穴状のペグ抜きです。穴の部分に、ペグのフックを引っ掛けて使います。
フック型は、ホール型とは逆に、ペグの穴部分にペグ抜きのフックを通して抜くタイプです。
おすすめペグハンマー
重さ・素材・形を総合したうえでの、編集部おすすめのペグハンマーをご紹介します。
スノーピーク snow peak ペグハンマー PRO.S N-002
さまざまなアウトドア用品を提供するスノーピークのペグハンマーは、ペグの打ちやすさにこだわって作られています。
ペグ抜きはホール型とフック型の両方を備えており、あらゆる形状のペグに対応可能。持ち手には滑り止め加工も施されています。
ヘッドがスチール素材のため、重さが650gとやや重ためではありますが、その分しっかりとペグを打ち込めます。
HUNDRUP ペグハンマー 軽量 キャンプハンマー
重さ446gと、女性や子どもにも使いやすい軽量タイプのハンマーです。
打撃面は直径約3.5cmと広く、かつヘッドをやや重くすることで、軽量でもペグをしっかり打てるよう設計されています。
また、ヘッドの片側はスコップになっており、テント設営に邪魔な石や土を取り除くのに活躍します。
ヘッドの素材は、強度の高いクロームめっき高炭素鋼を採用。ペグ抜きは、ホール型とフック型の両方です。
VASTLAND ペグハンマー ショート 小型 キャンプハンマー
持ち手の柄を短めにすることで、手が小さな方にも扱いやすいよう設計したショートタイプのハンマーです。
重量は540g、ヘッドの素材は鉄・真鍮。ペグ抜きはホール型とフック型を搭載しています。
ヘッドと持ち手の位置が近く、狙ったところに命中させやすい形状です。また、持ち手の形や太さも、握りやすさや力の入れやすさを計算して作られています。
ペグハンマー スチール ヘッド テント キャンプ アウトドア 軽量 ソロキャンプ アルミニウム合金ハンドル
重さ380gの非常に軽量なペグハンマーです。ヘッドの素材はスチール(炭素鋼)で、片側はクワ状になっていてスコップとしても使えます。
ペグ抜きはホール型で、持ち手の部分にはフックもついているため、ペグの形状を問わず活用できます。
すっぽ抜け防止の手首のストラップ付きで、女性や子どもでも安心して使える製品となっています。
ペグハンマー RATELWORKS ラーテルワークス Hammer(ハンマー)テント設営 ブラック 黒 タープ スチール ヘッド テント キャンプ アウトドア 軽量 ソロキャンプ (RWS0012)
細身の見た目がスタイリッシュなペグハンマー。
ヘッドの材質はステンレス鋼&真鍮ですが、ハンドルにアルミを採用していることによって、重さ400gの軽量タイプに仕上がっています。
ペグ抜きはホール型とフック型を搭載、打撃面が広く反対側はスコップ型と、シンプルな見た目ながらも多機能なアイテムです。
まとめ
キャンパー必携のペグハンマーは、スムーズなテント設営には必須のアイテムです。
重すぎず軽すぎずの使いやすい品を選ぶことで、設営がスピーディに進みます。
製品によって特徴や使い心地に差があるので、不慮の怪我を防止するためにも、ご自身に合ったペグハンマーをしっかりと吟味していただければと思います。
本記事が愛用のペグハンマーを見つける参考になれば幸いです!