ベルテント比較レビュー(ノルディスク、キャンバスキャンプ、ローベンス、ニュートラルアウトドア)

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近年キャンプ場でよく見かけるようになったベルテント。グランピング施設の常設テントなどにも使われることが多く、高価にも関わらず販売動向は好調なようです。ベルテントを販売している主要メーカーNordisk(ノルディスク)、CanvasCamp(キャンバスキャンプ)、Robens(ローベンス)、Neutral Outdoor(ニュートラルアウトドア)のベル型テントを比較レビューします。

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ベルテントとは?

文字通りベルのような形をしたテントです。基本的にワンポール構造で、中心部から一本メインポールを立上げ、円周状にガイロープでテンションをかけることにより、サイドウォールができるため大きな空間を作り出しているのが特徴です。

ベルテントイメージ
ノルディスク公式サイトより

ベルテントの良い点、いまいちな点

人気が上昇しているとはいえ、ベルテントにはメリットもデメリットもあります。それぞれご紹介します。

ベルテントの良い点
・テント内の空間が広い
・ワンポール構造なので設営が楽(ツールームテント等と比べて)
・結露に強い
・外気が入ってきにくいため特に冬の冷気に強い
・夏でも快適(メッシュ構造、タープ化等により)

ベルテントのいまいちな点
・値段が高い
・(ポリコットン、コットン製のものが多いため)重い、収納時も大きい、乾きにくい
・(構造の問題で)ペグダウンの本数が多い、ペグダウン分の設営スペースが必要

主要4メーカー比較

ベルテントを日本で販売している主要4メーカーの特徴を比較、レビューします。

Nordisk(ノルディスク)

1901年にデンマークのコペンハーゲンで設立された会社です。2005年に現在のNordisk(ノルディスク)ブランドに変更し、近年日本でも販売チャネルを拡大しています。(しろくまのロゴを見たことがある方は多いはず。)ベルテントと言えばノルディスクと純粋想起されるくらい認知度が上がってきていると思われます。

ノルディスクイメージ
公式サイトより

Asgard(アスガルド)シリーズ比較

ノルディスクが提供するベルテントがAsgard(アスガルド)シリーズです。アスガルドミニ、アスガルド7.1、アスガルド12.6、アスガルド19.6の4サイズ展開です。

アスガルド
公式サイトより

4モデルの価格とスペックの比較です。商品名のAsgardに続く数字は床面積を表しており、例えばAsgard 12.6は12.6㎡の広さという意味です。

商品名Asgard Tech Mini
(アスガルドミニ)
Asgard 7.1
(アスガルド7.1)
Asgard 12.6
(アスガルド12.6)
Asgard 19.6
(アスガルド19.6)
価格(税込)88,000円101,200円129,800円151,800円
設営サイズ246×210×160cm300x265x200cm400x375x250cm500x470x300㎝
定員1〜2人1〜3人2〜6人3〜8人
収納サイズ28×20×26cm97x30cm95x30cm116x42cm
重量約4kg15.5kg21kg20kg
備考本体のみ、
ポール、ペグ付属せず
セット価格は
111,650円
フロア取り外し不可ジップインフロア
合計価格は
187,000円
ジップインフロア
合計価格は
214,800円
公式サイトより

Asgard(アスガルド)シリーズの特徴

フロアシートは別売り、ただし厚手でしっかりしている

Asgard(アスガルド)フロアシートは別売りです。そのため合わせて買うとフロアシートが付属している他メーカーと比べても価格は高くなります。ただし厚手でしっかりしているフロアシートなので、防水性はもちろん、秋冬キャンプでの防寒性にも優れます。

アスガルドフロアシート
公式サイトより
サイドウォールは巻き上げ可

Asgard(アスガルド)のサイドウォールは巻き上げることもでき、夏場などはタープの用に使うこともできます。

アスガルドサイドウォール
公式サイトより

こんな人にオススメ
・ノルディスクが好き、シロクマロゴに憧れる
・ベルテントはデザイン重視
・予算に余裕がある

CanvasCamp(キャンバスキャンプ)

ベルギーのアウトドア・キャンプ用品を扱うメーカーです。ほとんどの製品を100%コットンで製造しており、世界最高品質の製品を提供すると謳っている会社です。テントやタープだけでなく薪ストーブなども販売しています。

キャンバスキャンプイメージ
公式サイトより

Sibley(シブレー)シリーズ

キャンバスキャンプが提供するベルテントがSibley(シブレー)シリーズです。サイズ展開が4種(400、450、500、600)、グレード展開が3種(Pro、Pro Tech、Ultimate)あり、公式サイト上では現在合計で17種のラインナップとなっています。

シブレーイメージ
公式サイトより

グレードの差はZIPフロアの有無やメッシュサイドウォールの有無等なのですが、簡略化のためPro Techシリーズ5種のみの比較をご紹介します。

商品名Sibley 300 Pro Tech
(シブレー300プロテック)
Sibley 400 Pro Tech
(シブレー400プロテック)
Sibley 450 Pro Tech
(シブレー450プロテック)
Sibley 500 Pro Tech
(シブレー500プロテック)
Sibley 600 Pro Tech Double Door
(シブレー600プロテックダブルドア)
価格(税込)80,000円105,000円120,000円135,000円165,000円
設営サイズ直径300×190cm直径400x250cm直径450x275cm直径500x300cm直径600×355㎝
定員3人4人6人8人12人
収納サイズ90x34x30cm102x34x34cm112x37x32cm
104x15x10cm
118x38x35cm
100x16x9cm
118x46x37cm
112x12x20cm
重量24kg28.8kg36.1kg40.6kg57.8kg
備考フロアZIP取り付けフロアZIP取り付けフロアZIP取り付けフロアZIP取り付けフロアZIP取り付け
公式サイトより

Sibley(シブレー)Pro Techシリーズの特徴

コットン100%

他のメーカーのベルテントはいずれもポリコットン製ですが、Sibley(シブレー)はコットン100%です。使い込んでいくうちに風合いが出てきますし、手入れを怠らなければ15年は持ちます。

シブレー1
公式サイトより
サイドウォールのフルメッシュ化

Sibley(シブレー)のみにしかない特徴ですが、サイドウォールを巻き上げて全面をフルメッシュにすることができます。夏場などでは風通しを確保しつつ、虫よけにもなるため大変重宝します。

シブレー2
公式サイトより

こんな人にオススメ
・コットン100%の風合いに憧れる
・1年中ベルテントを使いたい
・ノルディスクで人とかぶるのが嫌

Robens(ローベンス)

1973年にドイツのクラウス・ローベンスによって設立されたデンマークに本社を置く企業です。居住性だけでなく、圧倒的に雨風に強いことをアウトドアでの快適性に必要な条件としており、品質に重きを置く企業です。

Robensイメージ
公式サイトより

Klondike(クロンダイク)シリーズ比較

Robensが提供するベルテントがKlondike(クロンダイク)シリーズです。Klondike(クロンダイク)とKlondike Grande(クロンダイクグランデ)の2種があります。

Klondikeクロンダイクイメージ
公式サイトより
商品名Klondike
(クロンダイク)
Klondike Grande
(クロンダイクグランデ)
価格(税込)113,300円148,500円
設営サイズ390x370x270cm500x460x300cm
定員6人9人
収納サイズ80x27cm92x35cm
重量16.7kg21.6kg
備考フロアZIP取り付けフロアZIP取り付け
公式サイトより

Klondike(クロンダイク)シリーズの特徴

入り口高が175cmで出入りしやすい

入り口のA型ポールにより、高さが175cmあるため、出入りがしやすく、内室からの景観もよいです。

クロンダイク1
公式サイトより
上部に専用煙突穴あり

他メーカーのベルテントは、薪ストーブ等の煙突穴を出すために穴を開けたり、専用のオプションを購入する必要がありますが、Klondike(クロンダイク)のテントには丈夫に専用の煙突穴がついています。

クロンダイク2
公式サイトより

こんな人にオススメ
・ローベンスの渋いデザインが好き
・薪ストーブ用の穴をあけるのは嫌
・ベルテントであっても軽さも重視したい

Neutral Outdoor(ニュートラルアウトドア)

大阪府の株式会社エイトが提供する2015年に誕生した新興ブランドです。ブランド名の由来は、日常生活から離れて自然の中で“ニュートラル(=中立)な自分を取り戻す時を過ごして欲しい”という想いからきています。

ニュートラルアウトドアイメージ
公式サイトより

TCテントシリーズ比較

ニュートラルアウトドアのポリエステル素材のベルテントがTCテントシリーズです。ニュートラルアウトドアではこの他にポリエステル素材のベルテントGEテントシリーズも提供しています。

TCテントシリーズ
商品名TCテント3.0TCテント4.0
価格(税込)63,800円85,800円
設営サイズ直径300x200cm直径400x250cm
定員3〜5人5〜8人
収納サイズ28x28x88cm30x40x105cm
重量10kg16kg
備考フロアZIP取り付けフロアZIP取り付け
公式サイトより

TCテントシリーズの特徴

チムニーアダプターで煙突露出可能

チムニーアダプターが別売りオプションで提供されており、穴を新たにあけずにベンチレーター部分から煙突を出すことができます。

TCテント1
公式サイトより
サイドウォール跳ね上げ可能

他メーカーのテントと同様、サイドウォールの跳ね上げが可能です。

TCテント2
公式サイトより

こんな人にオススメ
・なるべく安くベルテントを購入したい
・ブランドにはこだわりがない
・ベルテントであっても軽さも重視したい

4メーカー同サイズ比較

ここまで各社の特徴と、ベルテントの自社内での比較レビューをしてきました。ここからは、「この4社のうちどのベルテントを買うか迷う…。」という方向けに、同サイズでの4社比較を行います。

12.6㎡相当、直径400cmクラスでの比較

おそらく日本市場で一番ボリュームゾーンとなっている12.6㎡相当、直径400cmクラスのベルテントでの比較です。Asgard(アスガルド)のみフロアが別売りです。同等比較するため、フロアも合わせて購入したケースで比較しています。

メーカーNordisk
(ノルディスク)
CanvasCamp
(キャンバスキャンプ)
Robens
(ローベンス)
Neutral Outdoor
(ニュートラルアウトドア)
商品名Asgard 12.6
(アスガルド12.6)
Sibley 400 Pro Tech
(シブレー400プロテック)
Klondike
(クロンダイク)
TCテント4.0
価格
(税込)
187,000円105,000円113,300円85,800円
設営サイズ400x375x250cm直径400x250cm390x370x270cm直径400x250cm
収納サイズ95x30cm
86x37cm
102x34x34cm80x27cm30x40x105cm
重量29.9KG
(21kg+8.9kg)
28.8kg16.7kg16kg
材質テクニカルコットン
(コットン35%、ポリエステル65%)
コットンキャンバス100%ハイドロテックス ポリコットン
(コットン35%、ポリエステル65%)
ポリエステルコットン185T
(コットン35%、ポリエステル65%)
良い点・ブランド認知度高い
・サイドウォールの高さが高い
・フロアシートがが厚い
・サイドを全面メッシュにできる
・コットン100%に風合い、耐久性
・フロアシートが厚い
・専用煙突穴あり
・入り口の高さが高い
・軽量
・価格が安い
・軽量
・煙突穴用アダプターあり
いまいちな点・価格が高い
・重い
・サイドウォールの高さが低い
・乾燥不十分な場合のカビリスク
・重い
・サイドウォールの高さが低い
・ボトム部のメッシュ部分が少なめ(3箇所)
・ブランド認知度低い
・新興メーカーのためユーザー数が少ない
各社公式サイトより

おおまかな傾向

ここまで各社のベルテントを比較してきましたが、大まかな傾向として以下のようなことが言えそうです。

・ノルディスクが価格面で他社のほぼ倍、ただしブランド力は圧倒的
・キャンバスキャンプは100%コットンの独自性もありながら、商品ラインナップも多くあえてノルディスクを外す人には良さそう
・ローベンスはデザインが渋く、薪ストーブの設営もしやすい、軽さも維持
・ニュートラルアウトドアは、安価ながら最低限のスペック、機能を保持

まとめ

ベルテント欲しい!でもノルディスク高い…。とお悩みの方も多いかと思いますが、日本で手に入りやすいベルテントは複数モデルあり、その特徴も様々です。各社の商品の違いを把握し、自分にあったベルテントを手に入れましょう。

その他テントに関する記事はこちら。

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