登山やキャンプなどのアウトドアにかかせないアイテム、寝袋(シュラフ)。 使用する場所や時期、自分の体格にあった寝袋を選ぶことで、より快適なアウトドアの時間を満喫できます。そこでこの記事では寝袋の種類、それぞれのメリット・デメリットからさまざまなシーン別に分けて最適な寝袋をご紹介します。
アイキャッチ画像出典: NANGA
編集部イチオシのおすすめキャンプ向け寝袋
モンベル シームレスバロウバッグ #3|1121426
参考価格:11,000円(税込)
モンベルのシームレスバロウバッグ #3は、スーパースパイラルストレッチシステムが取り入れられた寝袋。隙間のないフィット感と窮屈感の解消を両立しています。またマミー型では珍しく2つのシュラフを連結して使うことができ、夫婦やお子様と一緒に使用可能。
サイズ | φ14×30cm |
重さ | 約865g |
対応身長 | 178cmまで |
快適使用温度 | 0℃ |
下限温度 | −5℃ |
そもそも、寝袋とシュラフの違いは?
キャンプやアウトドア未経験の方にとっては、「シュラフ」というワードを初めて聞いたという方もいらっしゃるのではないかと思います。寝袋はドイツ語で「シュラフザック(Schlafsack)」といい、その語源を省略した呼び方がシュラフです。寝袋もシュラフも意味は同じで、体をすっぽりと覆う携帯用の寝袋のことを指します。
寝袋・シュラフの種類
寝袋・シュラフには、大きく分けて「マミー型」 と「封筒型」 の2種類があります。一目で形状が違うのはわかりますが、それぞれ具体的には以下のような特徴があります。
マミー型
ミイラ(マミー)が語源となった寝袋をマミー型といいます。その名の通りミノ虫のような形の寝袋で、すっぽりと身体全体にフィットし、無駄なスペースが生まれないため保温効果が高く、サイズもコンパクトで、携帯しやすいのが特徴です。
足元に向けて細くなっている形状のため、脚を折り曲げたりすることや寝返りを打つのが難しいので、横向きで寝たい人や、寝相が気になる人には窮屈に感じるかもしれません。
封筒型
封筒型は、文字通り封筒のように長方形型の寝袋を指します。先述したマミー型よりもゆったりとしたスペースが確保されることと、サイドジッパーを開閉して上下の切り離しも可能なことが特徴です。そのため使用状況によって簡単に温度調節ができます。
保温についてはマミー型に劣りますが、夏しかキャンプをしない人や、寝心地を重視する方にはおすすめ。ただ、収納性が悪くかさばってしまうため、寝袋以外の持ち物のキャパを考慮しないといけません。
寝袋(シュラフ)の選び方
1.素材で選ぶ
寝袋の中綿の種類は、性能に大きく関係します。使われる素材は大きくダウンと化繊の2種類に分けられます。ダウンは、保温性が高くふわふわした質感で、寝心地も快適なのが特徴。軽くてコンパクトに収納できます。ただし、化繊よりも比較的高価なものが多く、水濡れやメンテナンスに気を遣うほか、保温性が経年劣化しやすいというデメリットもあります。
これに対し化繊は、ダウンより重く収納サイズも大きくなりがちです。保温性や寝心地でもダウンに敵いません。ですが比較的安価で購入ができ、水濡ぬれに強く、経年劣化しづらいというメリットがあります。また化繊は洗濯できるものが多いのも大きな特徴です。
2.使用する温度で選ぶ
寝袋選びで注目しておきたいのが温度です。メーカーによって温度の設定には多少の差がありますが、多くの寝袋で「快適使用温度」と「限界使用温度」という2つの温度が設定されています。「快適使用温度」は「この温度域レベルまでなら快適に温かく眠れる」温度の目安です。
一方「限界使用温度」は「寒さを感じることはあるけれど、工夫次第で使用可能」という温度の目安で、その寝袋で眠ることのできるギリギリの温度を指します。選ぶときには「限界使用温度」に注意しましょう。
地域にもよりますが、夏用なら5~10℃、冬用なら-5℃以下、3シーズン用なら-5℃~5℃を基準に選ぶとよいでしょう。
キャンプに使いたい寝袋のおすすめ12選
3シーズン快適に使える寝袋のおすすめ5選
春・夏・秋の3シーズンにまたがって使いやすいものをピックアップ。夏・冬のものに比べて圧倒的に汎用性が高く、使用機会が多いのが特徴です。
シームレス ダウンハガー800 #3|1121401
参考価格:34,100円(税込)
シームレス ダウンハガー800 #3は3シーズン使える人気の寝袋です。フィルパワーが800FPあるため、山岳用としても充分に使える優れもの。モンベル独自の”スーパースパイラルストレッチ システム”を取り入れているため、生地が伸びるので窮屈感がありません。
サイズ | ∅13×26cm(3.0L) |
重さ | 531g |
適応身長 | 183cmまで対応 |
快適温度 | 4℃ |
使用可能温度 | -1℃ |
イスカ エアプラス 450
参考価格:51,700円(税込)
イスカのエアプラス450は、3シーズンタイプで使用できる人気の寝袋。保温性が高く、春秋の3000mクラスには特におすすめです。「ショルダーウォーマー」「セパレートボックス」「ドラフトチューブ」「3D構造」「フットボックス」と、幅広く5つのこだわり構造が取り入れられています。
サイズ | φ16×32cm |
重さ | 840g |
最大長 | 78(肩幅)×213(全長)cm |
使用可能温度 | -6℃ |
ナンガ AURORA LIGHT 450 DX / オーロラライト450DX
参考価格:39,800円(税込)
国産の寝袋メーカーで大きな人気を誇る「ナンガ」。オーロラライトシリーズは浸透性が高く、さらに防水の素材を使用していることが特徴。テント内に付いた結露からダウンを守ることができます。軽量な装備を意識した登山はもちろん、平地や山でのキャンプにも使用可能な寝袋です。
サイズ | φ14×30cm |
重さ | 約865g |
対応身長 | 178cmまで |
快適使用温度 | 0℃ |
下限温度 | −5℃ |
モンベル シームレスバロウバッグ #3|1121426
参考価格:11,000円(税込)
モンベルのシームレスバロウバッグ #3は、スーパースパイラルストレッチシステムが取り入れられた寝袋。隙間のないフィット感と窮屈感の解消を両立しています。中綿の素材には化繊真綿である「エクセロフト」が使用され、軽量で耐久性も高く濡れに強いのが特徴。またマミー型では珍しく2つのシュラフを連結して使うことができ、夫婦やお子様と一緒に使用可能。
サイズ | φ14×30cm |
重さ | 約865g |
対応身長 | 178cmまで |
快適使用温度 | 0℃ |
下限温度 | −5℃ |
イスカ アルファライト 700X
参考価格:19,800円(税込)
イスカのアルファライト 700Xは、素材や構造、価格面でバランスの取れた一品。重量は1300gで、マイナス6度でも使えます。引き裂けに強い20Dポリエステル生地で、 中綿の化繊はコンパクトさと保温性を兼ね揃えるマイクロライトを採用。キャンプはもとより、春山から秋登山等のテント泊でも使用できます。
サイズ | φ19.5×35cm |
重さ | 約1360g |
下限温度 | -6℃ |
冬キャンプで使える寝袋のおすすめ2選
冬キャンプの防寒対策には、保温性が高く、フィット感が高めのものを選ぶことが大切です。昼間があたたかくても朝晩の冷え込みは想像以上です。そのため封筒型よりも身体にフィットするマミー型がおすすめ。化繊よりも保温性の高いダウン素材の寝袋をご紹介します。
ナンガ シュラフ オーロラライト 750DX
参考価格:66,000円(税込)
ナンガのシュラフ オーロラライト 750DXは、-8度~-16度で使用可能な寝袋です。750DXシリーズは大変温かく、中に服やインナーを着込まなくても快適に眠ることができます。しかしサイズがかなり大きめであり、収納袋に戻す際も膨らみやすいのが難点。キャンプ初心者の方等は事前に確認しておくとよいでしょう。
サイズ | φ19 × 31cm |
重さ | 約1,280g |
適応身長 | 178cmまで |
快適使用温度 | -8℃ |
下限温度 | -16℃ |
ウエスタンマウンテニアリング アパッチMF
参考価格:97,240円(税込)
ウエスタンマウンテニアリング アパッチMFは、使用温度域が−9℃の寝袋で、国内の中・低山やキャンプなど幅広く使えます。シェル素材には、撥水性に優れたマイクロライトXPを使用。他のマミー型バッグよりも狭めのカットで、重量を軽減しています。首回りやサイドジッパーの内側にダウン入りのチューブが備わっているので、冬の寒い山にもおすすめです。
サイズ | 20×38cm |
重さ | 約905g |
適応身長 | 180cm以下 |
使用温度域 | -9℃ |
ファミリー向け寝袋のおすすめ3選
基本的に寝袋は1人で使用しますが、2つつなげることで複数人で使用できるものもあります。家族みんなで一緒に寝られるので、小さなお子さんと一緒でも安心です。とくに封筒型は、子供に寄り添って一緒に寝られるのでおすすめ。
コールマン マルチレイヤースリーピングバッグ|2000034777
参考価格:15,950円(税込)
コールマンのマルチレイヤースリーピングバッグは、横幅が約88㎝とかなりゆったりとした寝袋。3つのレイヤーを組み合わせることにより、快適温度と使用下限温度を変更できます。オールシーズン使えるだけでなくお値段も1万円台と大変リーズナブル。ご家族の多い人やコストを抑えたい人にもおすすめです。
サイズ | 約52×29×38cm |
使用時サイズ | 約 90×200cm |
重さ | 約4.9kg |
素材 | 天板/アルミニウム、脚部/ステンレス |
DOD わがやのシュラフ|S4-511
参考価格:11,320円(税込)
DODのわがやのシュラフは、230cmというワイド幅が特徴の寝袋。家族4人が寝袋に一緒に入ることができます。大人4人でも就寝可能で、小さいお子様とも添い寝していただけたり、安心してご使用いただけます。また上下で分けた寝袋のファスナーを閉じることによって、2人サイズの寝袋2個として使うこともでき、多彩なシーンで活躍します。
サイズ | (約)W36×D36×H66cm |
使用時サイズ | (約)W230×D200cm |
重さ | 約4.8kg |
推奨使用温度 | 5℃~ |
ロゴス 丸洗いソフトタッチシュラフ-4
参考価格:15,950円(税込)
ロゴス 丸洗いソフトタッチシュラフ-4は封筒型の寝袋。表面は通気性に優れたやさしい肌触りで、中がやわらかくて暖かいのが特徴。簡単に連結して使えるので、小さい子供を持つ家族に最適です。また洗濯機で丸洗いできるのもうれしいポイント。サイズが大きいため、長距離登山には不向きですが、車中泊や車でいけるキャンプにはおすすめです。
サイズ | 直径32×長さ40cm |
使用時サイズ | 長さ190×幅75cm |
重さ | 2.4kg |
適正温度 | -4℃まで |
ツーリング向け寝袋のおすすめ2選
バイクツーリングでのキャンプで持っていく寝袋は、ツーリングの疲れを癒してくれる快適な寝心地はもちろん、とにかく「コンパクト」であることが重要です。
whiteseek 封筒型 コンパクト羽毛寝袋
参考価格:4,800円(税込)
whiteseek 寝袋 ダウン 封筒型は、人気のコンパクトシュラフです。直径15cm×28cmと手のひらサイズなのに、広げると185cm×72cmと十分な大きさがあります。良質な羽毛を使用しているので保温性に優れ、ファスナーを開けば1枚の布団としても使える使い勝手のよい寝袋です。
サイズ | 約28×15cm |
重さ | 約700g |
耐寒温度 | 5℃ |
キャプテンスタッグ フォルノ 封筒型シュラフ(寝袋)800
参考価格:5,280円(税込)
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) フォルノ 封筒型シュラフ(寝袋)800は、耐久性に優れた、軽くて暖かい寝袋です。本格登山用のシュラフと比べれば暖かさは最低限ですが、ツーリングにはぴったりの商品。お手頃価格なのもうれしいポイントです。
使用時サイズ | 幅75×長さ185cm |
重さ | 約1.2kg |
使用温度目安 | 12℃~ |
寝袋のメンテナンス方法
寝袋は適切にメンテナンスすることで、保温性を維持できます。基本的には布団と同じ考え方で乾かすことが重要です。
まずは汚れを服用ブラシで落とします。汚れが目立つ箇所は、ぬるま湯で濡らした布を軽く絞り、叩くように拭きましょう。その後乾いた布で水分を拭き取り、さらに乾いた布で叩くように拭きます。その後裏返しにして、風通しの良い日陰で干しましょう。
寝袋を洗う
購入時より保温性が落ちたと感じるときは丸洗いすることで、保温性が回復します。丸洗いの際は素材に合わせた方法で洗濯しましょう。
ダウン製の場合
家庭用洗剤はダウンにダメージを与える可能性があるので、ダウン専用の洗剤を使います。まず汚れのひどい箇所を部分洗いします。ダウン用洗剤を水に溶かし、スポンジやタオルに染み込ませて、擦り落とします。
ダウン製の寝袋は手洗いしましょう。洗うときはジッパーを閉めた状態でたたみます。その上で浴槽やたらいなどに40℃ほどのぬるま湯をためて、洗剤を入れ押し洗いします。汚れが浮き出てきたら、お湯を入れ替えてきれいな水に浸し、濁らなくなるまですすぎましょう。
脱水は羽毛にダメージを与えないよう、上から押さえて水分を押し出します。ある程度水分が出たところで、バスタオルに挟んで押し出して、残りの水分を吸い取りましょう。
その後、乾燥機で低温乾燥します。この際、内部のダウンの偏りを防ぐために、両手で軽く叩きましょう。さらに風通しの良い日陰で1週間ほど乾燥させます。
化繊製の場合
化繊製の寝袋は、洗濯機で中性洗剤で洗うことができます。ジッパーを閉めてたたんだ状態で洗濯ネットに入れて洗濯しましょう。乾燥は化繊綿が傷まないよう、乾燥機を使用せず、風通しの良い日陰にすのこを斜めに敷いた上に干すか、吊り下げて1週間ほど乾燥させます。
保管する
保管するときは付属の袋にしまいます。中身が偏らないようランダムにたたみ、均等に圧力がかかるようにしましょう。その上で、足先から順番にしまいましょう。
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まとめ
この記事では、登山やキャンプなどのアウトドア活動に欠かせない寝袋の選び方をご紹介しました。快適なアウトドアには、使用する場所や個人の体格に合った最適な寝袋を選ぶことが大切です。ぜひこの記事を参考にあなたにぴったりの寝袋を選んで、楽しいキャンプ体験につなげてください。
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