snow peak(スノーピーク)のエントリー向け人気商品「エントリーパックTT」と「エルフィールド」が2023年12月16日に価格改定され、それぞれ16〜17%値下げされます。毎年値上げが行われてきた両製品ですが、今回の価格改定で2年前の価格に戻ることになりました。詳細をレビューします。
アイキャッチ画像出典: snow peak
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価格改定で値下げされる2製品
エントリー向け人気商品「エントリーパックTT」と「エルフィールド」が2023年12月16日の価格改定で値下げされます。
エントリーパックTT
販売価格: 66,000円→54,780円(税込)【17%値下げ】
エントリーパックTTは、設営のしやすいアーチフレーム型のテントヴォールトと、日影をつくり雨の日も快適に過ごせるヘキサタープをセットにしたエントリーモデルです。テント(Tent)とタープ(Tarp)のセットでTTという名称がつけられています。
エルフィールド
販売価格: 104,500円→87,780円(税込)【16%値下げ】
エルフィールドは、リビング+ベッドルームが一つでかんたんに設営できるエントリーキャンパー向けの2ルームシェルターです。スノーピークの2ルームテントの中では最も安価な製品です。
2年前の価格に戻った背景は?
これまで値上げの際はその理由について必ず記載がありましたが、今回の値下げに関してはその理由に対する説明がありませんでした。どのような背景があるのでしょう。
繰り返し行われてきた値上げ前の価格に逆戻り
スノーピークでは例年カタログ発刊のアナウンスと同時に製品価格改定(主に値上げ)のアナウンスを行ってきました。ここ数年は特に、新型コロナウイルスを発端とする原材料価格の高騰、および世界的なキャンプ需要の高まりによる生産ラインの逼迫などの影響、昨今の急速な円安による物価上昇を理由に大幅な値上げが行われてきました。
エントリー向けの主力製品であるエントリーパックTT、エルフィールドも値上げの対象となっており、22年、23年と立て続けに値上げが行われてきたものの、今回の値下げにより実質2年前の価格に戻ったことになります。
円(税込) | エントリーパックTT | エルフィールド |
---|---|---|
〜22/1/5 | 54,780 | 87,780 |
22/1/6 〜 23/1/10 | 57,200 | 90,200 |
23/1/11 〜 23/12/15 | 66,000 | 104,500 |
23/12/16〜 | 54,780 | 87,780 |
迫られるエントリー向け製品のテコ入れ
値上げの理由にされてきた原価高騰や円安が収まっていないことは自明なので、今回の値下げは明らかにスノーピーク社の利益を削って行っていると見るのが自然です。
エントリー向け製品は、これからキャンプを始めるビギナー向けの製品で、スノーピークファンの裾野を広げるための重要商品群です。「エントリー向け製品の売上が伸びる=今後のスノーピーク製品を継続購入するポテンシャルのある客数が増える」ということになるため、投資家向け資料でも1ページ設けてエントリー商品の業績がこれまで公開されていました。
2023年3Qに公開された資料では、エントリー商品の売上が前年同月比で15%減少しており、今回値下げされることになったエルフィールドの売上は68%減、エントリーパックTTは80%も減少しています。
キャンプ用品市場全体の縮小、競合他社による在庫一掃のための値下げと、スノーピーク自身が行った度重なる値上げにより、エントリー向け商品の売上が大幅に減少してしまったのが今回の値下げの要因である可能性が高いです。
まとめ
記事執筆時点でエントリーパックTTのAmazonでの販売価格は39,843円となっており、価格改定後の価格よりも既に安くなってしまっています。一時生産が追いつかず販売機会を逃してしまったことから、大量に生産したものの今度は供給過多になってしまったのかもしれません。気になる方はぜひチェックしてみてください。
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