2021年の7月にARBのルーフトップテントSimpson Tent III Tent & Annexとサイドオーニングを購入しました。ルーフトップテントを所有している方が少なく、購入前の情報収集に苦労したので、購入経緯、メリット/デメリットについて詳細をレビューします。
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ルーフトップテントとは?
ルーフトップテントとは、車の屋根(ルーフ)の上(トップ)に設営するテントです。「ルーフテント」と呼称されることもありますが、言葉の意味合いとしてはルーフトップテントという呼称の方が適切です。
車の上に設営することで、土などで汚れにくい、設営・撤収が楽、テントからの長めが良いなどのメリットがあります。
ルーフトップテントの購入経緯
ルーフトップテントをどのように認知し、購入まで至ったのか、その経緯をご紹介します。ルーフトップテントが気になっている方の参考になれば幸いです。
認知〜興味関心
一番最初にルーフトップテントの存在を認知したのは2020年11月のTOKYO outiside Festivalでした。それまでテントを車の上に載せるという発想がなかったので初見でのインパクトは強く、ハシゴを登らせてもらって中に入らせてもらいました。当時はそもそも車すら所有していなかったものの、こういうキャンプスタイルをいつかはしてみたいと思えるインパクトのある展示会でした。
調査〜比較検討
ここからまず車を買おうと思いたち、調査と比較検討をガリガリ行います。車種の選定や購入要検討の検討など色々考えました。ハイエースを車中泊仕様にするか、ランクル+ルーフトップテントにするかで最後は迷いましたが、
- 車の中でなくテントで寝たい
- 走りにもこだわりたい(談合坂でもすいすい走りたい)
- 見た目がより自分好み
という理由から最終的にランクル+ルーフトップテントすることにしました。
購入
購入プロセスが一番大変でした。まず、日本においてはルーフトップテントに関する情報が極端に少ないです。購入可能なメーカー、商品はどういうものがあるのか、どこで買えるのか、アフターサポートはどうなっているか、オンラインで検索しても得られる情報は限定的です。購入にあたり、
- 実物を見ることができる
- 購入したランドクルーザーに載せられる
- 一定期間しっかりアフターサポートが受けられる
この3点を満たせる製品を購入することにしました。
1. 実物を見ることができる
安い買い物ではないので、これを第一条件にしましたが、前述したTOKYO outiside Festivalに出展していたARBと、OUTDOOR DAY JAPANに出展していたTHULEくらいしか選択肢はありませんでした。
ルーフトップテントを販売している代理店さんは展示会への出展か、店舗や倉庫で実物を見られることを強めにアピールされた方がよいと思います。
2. 購入したランドクルーザーに載せられる
THULEのルーフトップテントは重量的にランドクルーザーに載せると保証対象外になってしまうということで、この要件で落選になってしまいました。
3. 一定期間しっかりアフターサポートが受けられる
最低5年は使いそうなので、その間に代理店が倒産してサポートが受けられなくなってしまうということがないよう、代理店の経営状態は健全か、メーカーのグローバルのシェアは十分かなどの確認をしました。
安いメーカーは他にもありますが、一度取り付けると簡単に外したり買い替えたりできないので、多少の価格差よりも安心を取った結果になります。
ルーフトップテントの全景
購入したのはARBのSimpson Tent III Tent & Annexです。反対側にはサイドオーニング(タープ的なもの)も取り付けており、ソロキャンプならこれだけで豪華装備を設営できます。
オーニングは2.5×2.5mのサイズです。テントよりも簡単に短時間で設営できるので、オーニングだけつけて使うのもありだと思います。
運転席側にオーニング、助手席側にテントに登るハシゴを設置するレイアウトにしました。テントのハシゴを後ろにレイアウトするパターンもありますが、ランドクルーザー100の場合はリアゲートと干渉してしまうため断念しました。
ルーフトップテントの設営
設営は本当に楽です。慣れるまでは大変でしたが、10〜20分で完了します。オーニングもテントもこのように使わない時はカバーに覆われています。これにより雨や紫外線から保護されています。
カバーを外すとルーフトップテントが露出します。半分に折りたたまれている状態です。
ハシゴを持って地面側に下ろすことでテントが立ちます。
出入口側がこちら。下についているのはシューズケース(靴入れ)ですが、ハシゴも土禁にしたので一度も使ってないです…。
設営直後のテント内はこのように左右がゴムバンドで固定されています。半分に折りたたんだ時にコンパクトにするためです。床はウレタンマットが敷かれており寝る際に別途マットを用意する必要はありません。
シーツを敷いて寝袋を置くとこうなります。床面サイズは140×240cmなので、大人2人もしくは大人1人+小人2人がギリギリという感じの広さです。
4面には窓がついており、フルオープンにもできますし、全面メッシュにすることもできます。夏でも夜はそれほど暑くありません。
前方向の窓を外から見るとこのような構造になっています。
背面の窓です。本当は頂点付近にもベンチレーションがありますが、中からだと開きにくいのでまだ一度も使っていません。
オーニングの設営
オーニングはルーフトップテントよりもさらに設営は楽で、がんばれば5分でいけます。
まずはオーニングのカバーを外して中身を出します。
フレームを伸ばします。斜めに引き出すのがポイント。
丸まっているオーニング生地引き出します。フレームを斜めにしていないとこの生地がストンと下に落ちてしまいます。
フレームを固定した後、脚を伸ばします。
フレームの長さと、脚の長さを調整し、最後にマジックテープを止めれば設営完了です。
メリットとデメリット
何度かキャンプ場でルーフトップテントを使ってみた上でのメリットとデメリットを以下にまとめます。
メリット
一番のメリットは居住性です。通常のテントのように過ごしやすく、通気性も高いので快適で、何より高いところで過ごせるのでテントからの眺めもよいのでテントを張るのが楽しくなります。
設営が楽ですぐに張れる点も気に入っています。構造は単純なので2〜3回張れば慣れます。ガイロープを張る必要もなく、ペグダウンもいらないので本当に楽です。
最後は完全に情緒的な話ですが、ハシゴで車の上のテントに登るという体験は非常に子どもが喜びます。
デメリット
一番大きなデメリットは、乾燥撤収しないとカビが発生してしまうという点です。普通のテントであれば濡れたまま撤収しても帰宅後に乾燥させれば済む話ですが、ルーフトップテントは東京都内ではそう簡単に広げて乾かせません…。
雨ならば張るのを諦めるということができますが、問題は結露です。ルーフトップテントの素材はポリエステルなので、朝の気温が低いと結構な結露が発生します。チェックアウトを遅くしたり日向に車を向けたりと、色々気をつかいます。
また、設営は簡単ですが、撤収は比較的慣れが必要で、きれいにたためないと30分以上かかることもあります。もう何回か設営撤収を繰り返せば改善できるかもしれません。
最後に、ルーフトップテント自体がそれなりに重量があるので、燃費は悪くなります。キャンプに行かない時は外すということも気軽にできません。
まとめ
キャンプをもっと身近に気軽に行けるようにするために購入したルーフトップテントですが、まだまだ十分に活用できておらず、元を取れている気はまったくしません。ただ、キャンプに行く頻度は結果的に増えたので、総合的には買ってよかったと思っています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
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