ナチュラムが展開するアウトドアブランドHilandar(ハイランダー)から新商品のA型フレーム グランピアンが2021年1月20日に発売されます。A型フレームでポールレスになっているシェルターのような大型テントはユニークな点が多く期待の新商品です。詳細をレビューします。
アイキャッチ画像出典: Hilandar
2021年1月20日の18時から販売開始とアナウンスがありました。
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A型フレーム グランピアンの特徴
A型フレーム グランピアンの主な特徴を見ていきます。
A型フレームにより生み出される居住空間の広さ
A型フレーム グランピアンの最大の特徴は商品名にも含まれているA型フレームを採用している点です。2本のメインフレームは両方がA型フレームとなっており、通常のポールのように、テント内の障害となることなく、中の空間を広く使えるようになります。

スペック上のサイズは幅650cm、奥行き330cm、高さ250cmですが、このA型フレームにより端から端まで中の空間を使えるので、体感的にはとても広く感じるでしょう。

特にこの形式のテントやシェルターの場合、中に小さなインナーテントを張ってカンガルースタイルで使われる方も多いと思いますが、A型フレームではなく通常のポールの場合、重心となる位置にポールがきてしまうため、インナーテントを設置する位置に困るという事態に陥ります。A型フレーム グランピアンはそのような困難には陥らないでしょう。こちらの写真のように、インナーテントを2つ張ることも可能です。

前面窓の多様なアレンジ
前面窓は2つに分かれており、オープン、メッシュ、クローズを左右独立して開閉できます。両方フルオープンにすれば開放的に。

夏場は虫除け用にフルメッシュに。

片方のみフルオープンにして出入りしやすくするという使い方もできます。

付属はしていませんが、キャノピーポールを使えば跳ね上げてタープのように使うこともできます。

前面だけでなく、サイドもオープン、メッシュ、クローズの調整が可能です。

背面のメッシュパネルはオープン出来ないため、クローズ、メッシュの調整が可能です。

税込4万円を切る低価格
素材はポリエステルで、付属品にインナーテントやA型フレーム以外のポールは含まれていませんが、それでもこのサイズのテントを税込4万円を切る価格で販売できるというのは、さすがハイランダーです。

販売価格: 39,980円(税込)
製品仕様詳細
■素材
ポリエステル75D/耐水圧:1500mm
スチール(ポール)
■サイズ
約W650×H250×D330cm
直径約22mm(ポール)
■収納サイズ
約W67×H35×D35cm
■重量
約14.2kg
■付属品
収納袋、メインフレーム(2本)、ペグ(26本)、ガイロープ(9本)
■使用人数
10人
※インナーテント、キャンピーポールは付属しておりません。
テンマクデザインのBLACK SUMMIT GG8との比較
A型フレーム グランピアンと同様に、大型シェルターとして登場予定のテンマクデザインのBLACK SUMMIT GG8と比較してみましょう。
スペック比較
メーカー | Hilandar (ハイランダー) | tent-Mark DESIGNS (テンマクデザイン) |
商品名 | A型フレーム グランピアン | BLACK SUMMIT GG8 |
価格 (税込) | 39,800円 | 54,780円 |
素材 | ポリエステル75D | ポリエステルオックス210D(表面撥水加工) |
耐水圧 | 1,500mm | 1,500mm |
サイズ | 約W650×H250×D330cm | (約)4,680×4,680×2,340(高)mm |
収納サイズ | 約W67×H35×D35cm | (約)580×220×220(高)mm |
総重量 | 約14.2kg | (約)8.47kg |
カラー | ブラウン | ロイヤルブラック |
A型フレーム グランピアンの良い点、イマイチな点
A型フレーム グランピアンの良い点
・大型テントでありながら4万円未満に抑えた価格感
・A型フレーム採用で空間広々
・パネルの自由度が高く取り回しは良さそう
A型フレーム グランピアンのイマイチな点
・A型フレームゆえに重量はそこそこある
・競合製品に比べ、ポリエステルは薄いものを使っている
・撥水加工やUV加工などは施されていない
・BLACK SUMMIT GG8ほどかっこよくなく、ベーシックなデザイン
まとめ
以前はハイランダーといえば、低価格帯を中心にラインナップするどうしてもチープな印象のブランドでしたが、A型フレーム グランピアンに関しては、大型シェルターにA型フレームを採用する独自性を出しながらも、しっかりと価格帯を抑えてくるという自社の強みを生かしたポジショニングをしており、非常に好感が持てました。やはり、2021年はカンガルースタイル普及年となりそうな予感がしており、他にも各メーカーから大型シェルターが出てくるのでは?と予想しております。
その他大型シェルターに関する記事はこちら。
コメント
こんにちは。流石ハイランダー、コスパ最高ですね。使い勝手もよさそう。
ですね!この商品は人気出ると思います
グランピアンも気になっていて、ちょうどBLACK SUMMIT GG8との比較記事があったので真面目に読み解いてみたのですが、きっとBLACK SUMMIT GG8の記事と同じく実物を見たり調べたりしたわけではないですよね??
生地を扱う仕事をしているので気になったのですが、「競合製品に比べ、ポリエステル質などはコスト削減重視になっている」とありましたが、生地原価を調べたわけではないですよね?
生地って薄ければコスト削減できるってもんではないですよ。
ポリエステル生地もコーティングや表面加工に何を使うかよりどこで処理するかで金額は大きく違ってくるし、そもそも糸は何由来のポリエステルをどこで製糸して、どこで織るかで金額はさらに大きく違ってきます。
たとえば質の悪い日本製と質の高い中国製の生地を比べた場合、中国製の方がはるかに安いです。
同じ中国製生地を使って、テントを中国で作るのと、ベトナムで作るのでは輸送コストがベトナムに運ぶ分高くなりますが、形状や大きさによって得手不得手があるので最終的にどちらが高くなるかはデザインとロット数と工場規模にもよると思います。
さらに製品となると同形状、同サイズ、同素材(ポリエステル)の場合、75Dだと流線型が出しやすく、210Dだとエッジが出しやすいというだけの差で、デザイナーがどういったラインをどんな質感で狙っているかでも生地の厚さ選びは違います。
そのデザイナーの意図を咀嚼して、薄い生地でもエッジの効いたラインを出したり厚い生地でも流線型を出したりするのがパターンナーの仕事です。
だからスペックからは生地の何も読み取れないというのが現状だと思います。
スペックでわかるのは、グランピアンは75Dで薄い生地なのにBLACK SUMMIT GG8の210Dと同じ耐水圧を持っているということ。
これが良いか悪いかは、また別の次元の話だと思います。
影響力のある記事内容なのに、ちょっと危うさを感じました。
記事をご覧いただきありがとうございます。
■記事の質についての表現
「競合製品に比べ、ポリエステル質などはコスト削減重視になっている」という表現について、以下2点の背景からこのような表現にしました。
1) 直接的には、表面加工の有無を意図したものです。
ハイランダーのテントやタープなどの他製品でUV加工や撥水加工がされているものはスペック欄にも加工内容が明記されており、グランピアンには加工の表記がない=加工処理にかけるコストを削減していると判断し前述のような記載をしました。
2) 間接的には、全体の製造原価から想定してコスト削減するのであれば生地であろうという推測です。
ご存知の通り、グランピアンはBLACK SUMMIT GG8に比べ販売価格が約1万円安いです。
グランピアンにはA型フレームが同梱されている一方、BLACK SUMMIT GG8にはポールは同梱されていません。
利益の圧縮や販管費の圧縮では説明がつかない価格差であり、製造原価のうち、フレームの方でコストを抑えると強風などによる破損が発生し事故につながるためフレームは安価なものは使っていないだろうと考えました。
残るは生地の方ですが、生地面積がそれほど変わらない両製品のポリエステルの質が同等とは考えにくく、このような表現にしました。
いずれにせよ、憶測と事実が混ざった表現になっており、記事内の記載は誤解を招く表現であることは事実ですので、該当部分を
・競合製品に比べ、ポリエステルは薄いものを使っている
・撥水加工やUV加工などは施されていない
という表現に修正させていただきます。
■全体のブログの記事内容について
本記事に限らずですが、当ブログは情報の網羅性と速報性に重きを置いているため、実際に現物を手にとったレビュー記事は多くないです。
多くの一般消費者も限りある予算の中から、小ロットですぐ売り切れてしまう商品の選定を行わないと欲しい物が買えないという状況において、オンライン上で入手できる情報を掘り下げ、比較することで購入意思決定の一助となることを目指しています。
「実際の製品を見た上での情報」をご期待であれば、当ブログでそれに該当する記事一部しかありませんので、ご期待に添えないケースの方が多いです。あらかじめその点はご了承ください。