モーニングショーで報道された中津川河川敷の「たき逃げ」問題

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2021年4月5日ANN系列の朝のワイドショーモーニングショーの中で、神奈川県愛川町にある中津川河川敷でキャンプをしている人のマナー問題が報道されました。枯れ草近くでの直火での焚き火、ゴミを燃やす行為、焚き火をしたまま片付けずに帰るたき逃げなど、本問題を深堀りします。

アイキャッチ画像出典: ANN

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モーニングショーでの報道

2021年4月5日の朝に放送されたモーニングショーの中で、今回のたき逃げ問題について「迷惑キャンプ客に不安の声」というトーンで報道がなされました。このコーナーはYouTubeにもアップされ、記事執筆時時点での再生回数は7万回を超えています。

報道された具体的な迷惑行為

番組の中では河川敷でキャンプをしている人の迷惑行為を映像で紹介していました。

かまどや炭を片付けずに帰るたき逃げ

冒頭紹介されていたのがいわゆる「たき逃げ」問題です。テントを撤収した後、かまどを置き去りにしていった利用者がクローズアップされました。

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出典: ANN

利用者がいた場所を確認すると、かまどもそこで使った炭もそのままで放置していっています。

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この利用者だけでなく、この河川敷では同様のたき逃げ行為がいくつも行われているとのこと。

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直火でプラスチック容器やダンボールなどのゴミを燃やす

次も直火のケースですが、プラスチック容器と思われるゴミを燃やしている様子が流れました。向かいの子どもはその様子をじっと見ています。

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奥に見えるダンボールをこの後まとめて同じ直火で燃やしていました。

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枯れ草近くでガスバーナーでゴミを燃やす

次も同様に直火かまどのケースです。紙のパンフレットのようなゴミをガスバーナーで豪快に燃やしていました。かまどの周りには枯れ草が生い茂っており大変危険です。

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スタッフに注意されトングで消火しようと試みるものの、火の粉が舞って余計に危険です。

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中津川河川敷の利用ルール

今回の報道の舞台となった中津川の河川敷とはどのような場所なのでしょうか。詳細を見てみます。

そもそも管理されたキャンプ場ではなく、無料で使える

中津川の河川敷はそもそも管理されたキャンプ場ではありません。誰でも無料で使える河川敷で、管理者もいません。バーベキューやキャンプの穴場として紹介されていることもあり、昨今のキャンプブームも相まって利用者が増えているようです。

直火、ゴミ放置は禁止されている

管理者等はいないものの、河川敷の現地には注意書きの看板が置いてあります。直火の使用禁止、ゴミの放置禁止ということが明確に記載されています。

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なぜ迷惑行為が後をたたないのか

なぜ中津川河川敷ではこのような迷惑行為が後をたたないのでしょう。原因を考察します。

仮説1: 管理者不在で無法地帯になってしまっている?

キャンプをしたことがない人に誤解されないよう明記しますが、通常のキャンプ場でこのような迷惑行為が起きることは極めて稀です。直火禁止であるにも関わらず直火行為をした場合当然ながら注意されますし、やめなかった場合強制退場させられるのが通常です。

中津川河川敷でこのような迷惑行為が横行している原因は無料の野営地であるためと安直に考えてしまいがちですが、無料の野営地であっても、利用者がルールを守って大切に使われている場所もあるので、これだけが原因とは言い切れないでしょう。

仮説2: たき逃げによりかまどが常設化され禁止行為とみなされなくなってしまっている

モーニングショーの中でも注意を受けた利用者は、そもそも直火が禁止されていることを理解していないようでした。(理解していないふりをしている可能性もありますが)

たき逃げにより炭や薪がそのままになったかまどが放置されることで、次に来た利用者がこの河川敷では直火をしていいのだと勘違いしているケースがあるのかもしれません。そういう人は看板の注意書きも見ないのでしょう。

仮説3: そもそもモラルレベルの低い利用者が集まっている

中津川河川敷を利用する方の中には、利用ルールを守って自然を大切にしながらキャンプをしている人ももちろんいらっしゃると思います。しかしながら一部のとてもモラルレベルの低い方(上記の迷惑行為を迷惑行為だとすら認識していない方)がこの場所を何度も使っているという可能性もあるのではないでしょうか。

中津川河川敷がより良い環境になることを祈って

中津川河川敷は頻繁に報道の対象になっている

ANNでは3月上旬にも同じ中津川河川敷のたき逃げ問題を取り上げています。

動画は残っていませんが、2020年春に1回目の緊急事態宣言が発出された後にキャンプに来る行為について報道されていたと記憶しています。

いずれも迷惑行為をクローズアップするような報道の仕方です。その方が視聴率が取れるのでしょうが、問題は解決されないままになってしまいます。

問題よりも解決策により尺を使っていただきたい

今回の報道では迷惑行為だけでなく、ルールを守ってキャンプをしている人の映像も流れました。

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出典: ANN

焚き火台、陣幕、焚き火シートとこれ以上にない対策をされていてまさにお手本のような焚き火の仕方で感銘を受けました。しかしながら尺的には一瞬で次のコーナーに進んでしまっています。

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出典: ANN
  • 迷惑行為はなぜ問題なのか
  • そのような行為が横行されてしまうのはなぜなのか
  • 問題を解決するための正しいマナーは何なのか

により報道の軸が移っていくと中津川河川敷の問題もより良い方向に改善していくのではないでしょうか。

まとめ

昨今のキャンプブームによる市場拡大、利用者増加はメディアによる報道の効果も大きいでしょう。中津川河川敷の問題も、利用者や周辺住民しか認知していない状態よりは、数多くの人に問題を認識してもらった方がよいのかもしれません。ただこのままでは問題は解決されず、直火による火災が再度発生するようなことがあれば自治体が河川敷を利用禁止もしくは閉鎖するような事態になってしまう可能性もあります。利用者のマナー改善によりそのようなことが今後起きないことを願っています。

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