2021年1月8日、1都3県に2月7日までの二度目の緊急事態が発令されました。1月13日には7府県にも緊急事態宣言が発令されます。新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、キャンプには行くべきなのか、自粛すべきなのでしょうか。コロナ禍でのキャンプを取り巻く環境についてご紹介します。
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Follow @Camp__Review- 一度目の緊急事態宣言の影響
- 二度目の緊急事態宣言の内容
- コロナ禍におけるキャンプとの付き合い方
- 1. 県境をまたぐ移動については、キャンプ場のある自治体の指示に従う。
- 2. 食材や消耗品などの購入は、できるだけ自宅周辺で済ませる。
- 3. 出発前に検温などを行い健康状態をチェックする。
- 4. キャンプ場に到着する途中(サービスエリア、観光施設など)でも3密状態(密閉・密集・密接)を避けるようにする。
- 5. キャンプ場は原則として日常生活を共にしているメンバーで利用する。それ以外のメンバーでキャンプをする際にはできるだけ人数を絞り、各人が個別のテントで就寝し、食事は専用の食器を使用する。
- 6. キャンプ場のチェックインは代表者一人が行う。
- 7. キャンプ場では運営者の指示に従い、感染防止に積極的に協力する。
- 8. 管理棟、炊事場、トイレなどの屋内施設では3密状態を避けるようにする。
- 9. マスクを持参し、他人との距離を十分取れない恐れがある場合に着用する。マスク着用時は熱中症リスクに注意する。
- 10. 消毒用アルコールは引火の危険があるので、特に子供は消毒直後に火に近づかないよう注意する。高温になる車内には保管しない。
一度目の緊急事態宣言の影響
緊急事態宣言の対象範囲、期間
新型コロナウイルス感染症の拡大状況に応じ、当時安倍総理は以下のような対象範囲、期間で緊急事態宣言を発令、解除しました。
- 2020年4月7日: 東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言発令
- 2020年4月16日: 対象を全国に拡大
- 2020年5月14日: 北海道・東京・埼玉・千葉・神奈川・大阪・京都・兵庫の8つの都道府県を除く、39県で緊急事態宣言を解除
- 2020年5月21日: 大阪・京都・兵庫の3府県について、緊急事態宣言を解除
- 2020年5月25日: 東京・神奈川・埼玉・千葉・北海道を解除し、全国で緊急事態宣言を解除
東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県については実に4月7日〜5月25日の49日間に渡って緊急事態宣言が発令されていました。
行動制限の内容
当時は感染経路や感染拡大ペースの拡大具合など、現在と比べて未知なことが多く、行動制限もかなり厳格な内容となっていました。
特定警戒都道府県において、特に外出については、生活・健康維持に必要なもの以外は自粛するように求められ、県をまたぐ移動なども制限対象となりました。道路表示に「今は、神奈川に来ないで」と表示されるケースもあるなど、社会的な影響は大きく、特にキャンプ場を含む観光業界へ与えた影響は甚大でした。
キャンプ業界に与えた影響
多くの人にとってキャンプは生活・健康維持に必要なもの以外の余暇的な活動であるため、一度目の緊急事態宣言はキャンプ場の経営に大きな打撃を与えました。例年と比べ4月のキャンセル率は約1.9倍、5月は約2.2倍まで拡大しました。
二度目の緊急事態宣言の内容
緊急事態宣言の対象範囲、期間
東京都の1日の新型コロナウイルスの感染者数が2021年1月7日には2,447人となり全国で感染拡大ペースが年が明けてから急加速してきています。これを受け菅総理は2021年1月8日に1都3県に対し、二度目の緊急事態宣言を発令しました。今のところ期間は2021年2月7日までとしています。
行動制限の内容
一度目の緊急事態宣言の際とは異なり、二度目の緊急事態宣言発令時には、具体的な感染経路など事例として蓄積され、その予防方法や対策なども以前よりわかってきています。そのため、1都3県に対し政府が講じる処置に関しても、以前より具体的、限定的な内容になっています。
政府が発令した緊急事態宣言の内容を受け、1都3県が発表した都民、県民への要請内容は、埼玉県のみ県をまたぐ移動の自粛を要請しているものの、他1都2県は不要不急(特に20時以降の)の外出を自粛することとしています。
緊急事態宣言下においてキャンプに行ってよいのか、自粛すべきなのかは個人の判断によるところであり、キャンプが不要不急の外出にあたるかも人によるものなので、みなさまでご判断いただくしかありません。
人によっては、自粛生活が長引いて心身の健康維持に家族で密を避けられるアクティビティがキャンプしか無く、とても重要な活動であるという方もいらっしゃるでしょう。また、今回の緊急事態宣言がキャンプ場の経営に与える影響は大きく、キャンプに行くことでキャンプ業界の維持繁栄に貢献したいという考えの方もいらっしゃると思います。
コロナ禍におけるキャンプとの付き合い方
緊急事態宣言の発令如何に関わらず、コロナウイルス感染症拡大が収束しない限りは、いずれにせよコロナウイルス感染症拡大予防対策を講じながらキャンプを楽しむ必要があります。
日本オートキャンプ協会が「オートキャンプを楽しむための新型コロナウイルス対応ガイドライン」の中で、キャンパーが取るべき感染防止策として10項目をあげているので、そちらをご紹介します。
1. 県境をまたぐ移動については、キャンプ場のある自治体の指示に従う。
自治体により要請内容が異なる部分があります。お住まいの自治体だけでなく、キャンプ場のある自治体の要請内容を確認しましょう。
2. 食材や消耗品などの購入は、できるだけ自宅周辺で済ませる。
本当はキャンプ場のある地域の特産品を味わいたいところですが、人との接触は可能な限り減らしたほうが感染リスクも減ります。キャンプ場へ直行直帰が望ましいです。
3. 出発前に検温などを行い健康状態をチェックする。
コロナ禍でなくてもそうですが、健康状態が優れない場合はキャンプに行くのはやめましょう。キャンセルしてしっかり療養すべきです。
4. キャンプ場に到着する途中(サービスエリア、観光施設など)でも3密状態(密閉・密集・密接)を避けるようにする。
これも人との接触頻度を減らす取り組みです。人が集まるところに寄らなくてよいのであれば寄らずにキャンプ場や自宅に行きましょう。
5. キャンプ場は原則として日常生活を共にしているメンバーで利用する。それ以外のメンバーでキャンプをする際にはできるだけ人数を絞り、各人が個別のテントで就寝し、食事は専用の食器を使用する。
グループキャンプはリスクが高いです。同じテントで就寝して感染したという事例もあります。やるのであればソログルキャンにしましょう。
6. キャンプ場のチェックインは代表者一人が行う。
これは各キャンプ場でもそのように対策していますね。チェックインは1人でできるはずなので、そうしましょう。
7. キャンプ場では運営者の指示に従い、感染防止に積極的に協力する。
各キャンプ場も積極的に感染対策を実行しています。大抵の場合チェックイン時に説明がありますので、指示に従い積極的に協力しましょう。
8. 管理棟、炊事場、トイレなどの屋内施設では3密状態を避けるようにする。
区画内では人との接触はありませんが、共用設備内ではソーシャルディスタンスが保てないことがあります。なるべく空いている時間に利用するようにしましょう。
9. マスクを持参し、他人との距離を十分取れない恐れがある場合に着用する。マスク着用時は熱中症リスクに注意する。
このようにソーシャルディスタンスを保てない場合に備え、マスクを着用できる準備をしておきましょう。
10. 消毒用アルコールは引火の危険があるので、特に子供は消毒直後に火に近づかないよう注意する。高温になる車内には保管しない。
これはキャンプ場ならではですが、狭い空間で火気を取り扱うことの多いキャンプでは消毒用のアルコールの扱いには十分注意しましょう。
※本記事は、緊急事態宣言下においてキャンプへ行くべき、行って良いと推奨、勧奨する意図のものではありません。緊急事態宣言によりどのような要請が政府、自治体から出ているのかを整理し、判断の一助としていただくことを目的としています。
※記事執筆時点の最新情報を掲載していますが、今後の感染拡大状況により内容が変化する可能性があります。