寒波が襲来した2021年の1月、埼玉県秩父のキャンプ場で-11℃の中で就寝する経験をしました。夏用の寝袋しかない中で、なんとか対策を講じて安眠することができたので、具体的に行った7の対策をご紹介します。
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Follow @Camp__Review-10℃まで下がってしまった極寒キャンプ
元々の天気予報では最低気温が-5℃ということだったので、ある程度備えて冬キャンプに挑もうと思っていましたが、実際には1泊目に-11℃まで、2泊目に-8℃まで気温が下がりました。
川の水ですら凍ってしまっていました。こんな環境下でキャンプするようになるとは数年前には思いもしませんでした。
普段使っているのは夏用の寝袋
私が普段使っている寝袋はモンベルのダウンハガー650の#5、コンフォート温度が8℃で、3シーズン用にも分類されることがあるものの、基本的には夏用の寝袋です。
キャンプを始めた頃何の知識もないまま購入してそのまま使い続けている寝袋です。コンパクトに収納できますし、ストレッチも効いて窮屈感がないので、冬に使わないのであればとても良い寝袋なんです。
-10℃に耐えるために行った対策
当然8℃までしか快適に使えない寝袋では装備として貧弱なので、少しでも安眠できるよう色々と対策を取りました。
全体像を図示するとこんな感じです。(MRIのように断面を輪切りした感じだと思ってください)
A. 地面からの冷気を遮断
まずは地面からの冷気を遮断します。気温が-10度ともなると、冷たい氷の上にテントを建てている気分になります。
1. グラウンドシート(あたたか度: ★☆☆☆☆)
グラウンドシート替わりにユタカのブラックシートを敷いています。厚手で黒いので薄手のブルーシートよりも断熱効果がありそうな気がしますが、効果の程はわかりません。どちらかというと撤収を楽に済ませる目的で敷いています。
2. 銀マット(あたたか度: ★☆☆☆☆)
テントを建てた後に銀マットを敷いています。銀色の面はあたたかい側に向けましょう。これもあたたかくするためというより、冷気を抑えるための対策です。
B. 寝床づくり
地面の土台部分の対策は以上で、ここからは寝床づくりになります。以前はマット派でしたが、ヘリノックスのコットを購入してから家族全員コット派に切り替えました。
3. コット(あたたか度: ★★☆☆☆)
マットに雑魚寝すると、どうしても地面からの冷気が間接的に接するマットから伝わってきてしまいます。コットを使うと地面と寝床の間に空間を作ることができるため、間接的にも冷気が体に伝わりにくくなります。
4. 電気毛布(あたたか度: ★★★★☆)
電気毛布がこんなにあたたかくて快適だとは購入前は知りませんでした。冬キャンプの必需品と言っても過言ではないと思います。詳細はこちらの記事でもご紹介しています。
C. 寝袋+α
寝床ができたら次は布団に相当する部分をメイキングしていきます。冬用寝袋をお持ちの方はそれだけで済んでしまう部分です。
5. 着る毛布(あたたか度: ★★★☆☆)
私は寝ている時に窮屈なのがどうしても苦手で、一般的に推奨されているような厚着での就寝ができません。そこで、薄着の寝間着の上から着る毛布を着ています。あたたかい上にゆったりしているので窮屈感もなく、丸洗いできるので、インナーシュラフの代わりにもなります。
6. レンタル毛布(あたたか度: ★★★★☆)
これは当初予定になかったのですが、寒すぎて急遽キャンプ場で毛布をレンタルしました。コテージなどを併設しているキャンプ場であれば借りられるところは多いと思います。(きれいではないので潔癖な方にはおすすめしません)
かさばる毛布は車載するとスペースを相当圧迫するので、緊急手段的にレンタルを検討するのもよいでしょう。寝袋の上から毛布をかけると相当あたたかいです。
D. 【番外編】おすすめできない対策
あまりにも寒かったので、おすすめできない方法ではありますが、就寝時も石油ストーブをつけたままにしました。
7. 石油ストーブ+ファン(あたたか度: ★★★★★)
一酸化炭素中毒や、転倒や思わぬ動作による火災発生のリスクがあるため、就寝時の石油ストーブ利用はおすすめできません。(そもそもテント内でのストーブ利用をメーカーは推奨していません)換気や転倒対策をしっかりとった上で自己責任でご利用ください。
今回ストーブファンも利用しましたが、体感的には石油ストーブ+ストーブファンがもっとも暖かかったです。ストーブファン利用前後で室温計は3℃ほど上昇しましたが、体感温度はもっと高く感じました。
7対策をあたたか度順で並び替えたのが以下の表です。既にご存知の対策も多いかと思いますが、ぜひご参考ください。
対策 | あたかか度 | 費用感 | おすすめ度 | 詳細 |
---|---|---|---|---|
石油ストーブ+ファン | ★★★★★ | 2〜3万円 | ★ | 自己責任ですが、一番暖かいです |
電気毛布 | ★★★★ | 5,000円 | ★★★★★ | これなしで寝るのが考えられない |
着る毛布 | ★★★ | 4,000円 | ★★★★ | 地味に活躍! |
レンタル毛布 | ★★★ | 1,000円/2泊 | ★★★★ | 借りれればぜひ |
コット | ★★ | 1〜5万円 | ★★★★★ | 寝心地もよくなるのでおすすめ |
グラウンドシート | ★ | 3,000円 | ★★ | 撤収の手間は省ける |
銀マット | ★ | 2,000円 | ★★ | 効果あるかは不明 |
ここまでやるならさっさと冬用の寝袋を買ってしまえば済む気がしているので、今シーズン中に新調しようかとも考えています。
まとめ
天気や気候は特にキャンプ場がある立地では変動しやすく、思いがけない寒波に見舞われることもあるかと思います。せっかくのキャンプで寒くて寝れなかったり、体調を崩してしまうと悲しい思い出になってしまうので、事前にグッズで対策できる部分はしておくと良いでしょう。個人的には電気毛布が一番のおすすめです!
その他暖房器具に関する記事はこちら。